<新しいつながり Aさんの思いに共感して、人が人をつなぐ>
それから2日後(日曜日)
洗濯当番をしていただくことになりました方々が面会に来られ、皆で自己紹介を兼ねて、手術を受け
る本人の気持ちが知りたいと言われ、懇親会を開いていただきました。
センター:「手術の同意人は叔父さんが引き受けていただくことになりましたので、今日は来られな
いそうで、洗濯当番と介助をしていただける方々だけということではじめたいと思います。」
わたし:「一回目の手術では、昨年右足が動かなくなってきたのを治すために受けました。今度の手
術は先月こちらの病院外来に受診をいたしましたところ、手術をしなければ寝たっきり状態
になりますと断言されています。自分は寝たっきり状態では終わりたくはありませんし、ま
た会社のほうへも復帰したいので手術を受けたいです。」
と言い気持ちをすっきりさせた。
<2度目の手術にむけて…説明会での決意>
手術の説明会が開かれて、今回ははっきりと手術を受けると腹を括って決めていた。でないと、この
病院に来た意味がないと感じてきた。
手術の説明会での出席者を紹介された。担当医、主治医、私、Bさん、センターの方々。
本題に入り最初に、私の希望を主治医から聞かれた。
私、まな板の鯉になる覚悟のうえ
わたし:「手術をしなければ寝たっきり状態になりますと聞かされいています。自分は寝たっきり状
態では終わりたくはありませ。また会社のほうへも復帰したいので手術を受けたいです。」
と言いました。
主治医からBさん、センターの方々に確認をされ、Bさんは
Bさん:「本人がそう決断したんであれば、こちらからは何も言うことはないですし、今から言われ
ることを本人が何処まで理解をして決めることだから、きちんと聞いて決めるんだぞ。」
と言われ、私もスッキリいたしました。
その後で【世にも奇妙な話】ではありませんが、手術の説明がされた。
説明の中身:
手術を受けなかった場合
Z病院主治医:「手術をする箇所は、今、首の骨が後ろのほうへ弓なりに曲がっていてこれが神経に
触っているので、今は手足が少し曲がる状態でいるけれども、このまま放置しておくと手足
が完全に伸びきってしまい、何も出来ない寝たっきりの状態でもかまわないと言われれば、
手術を行いませんが?それが進行していくと内臓・腎臓機能の低下とか気管支炎に結びつく
恐れは非常に高い、現に今日までの検査結果では、肺機能が落ちてきている。(レントゲン
フイルムを観ながら)今、手術をしておくことが望ましい!でないと、首から下は完全に麻
痺してきて、仕舞いには死に至りますよ。」
手術を受けた場合の万が一の後遺症
Z病院主治医:「手術は、首の骨2番と3番の間から6番と7番の間にボルトと鉄板で骨を前方に押
し出す形で固定をいたします。そのときに喉の気管を痛めるような場合は、気管切開する恐
れも少なからずあるかもしれない。手術中には(頚椎の立体模型を使用)骨の中心に神経
(脊髄)があり、その両サイド・左右に太い血管が通っている。このどちらかを傷つける恐
れがあるかもしれない。
もし、神経に傷をつけた場合は、頚椎損傷になる場合があるかもしれない。
もし、血管を切った場合は止血の措置はしますけど、出血多量の場合輸血をしなければな
らないかもしれない。こちらは、その様な事が起こらない様には万全の手をつくします。
次に、3大合併症があり、脳梗塞・心梗塞・肺炎と言うものも出てくる恐れもある、出な
いことを願うだけである。これらの症状がでなければうまくいったものだと思ってほしい」
【私の心の中】「どちらにしろ、死を覚悟しなければならないし、現代医学の進歩を信じて手術を受
けなければ。」
ドクターに「それでも覚悟の上で手術に望みを託しますか?」
と言われて、
わたし:「はい、手術を受けます。そうでないとこの病院に入院した意味がありません。」
ドクターがBさんとセンターにも確認を取って。
Bさん「本人がそうしたいと言っているから、本人の希望どうりにしてやってください。我々からは
何も言えないから。」
Z病院主治医:「では、手術が終わった場合、合併症の恐れはあるから、少なくても3日間は集中治
療室にはいてほしい、早い人でも1日はいなくてはならい。」
【私の心の中】怖い!!けれども、ここで後戻りは出来ない。後戻りすれば自分に負けそうだ。
Z病院主治医:「今の説明の合併症のことを聞かれた患者さんの多くは、本人・周囲の反対で断られ
るケースが多いですが、君みたいな患者さんはそんなにいません。
手術にかかる時間は13時間はみてほしい。終了するのは夜の10時ごろ。
では、このことはスタッフルームで報告しておくから、お互いに頑張ろう。」
と握手をされた。
手術の説明会も終わり病室にて、センターの方と話をしているところへ、看護師長さんが来られ
看護師長さん:「ドクターからお聞きいたしました手術を受けられると言うことで、私たち看護師は
そのつもりで精一杯の看護をさせていただきます。」
というと、笑顔でスタッフルームに戻っていかれました。
と同時にセンターの方も「じゃ、帰るね」と言って帰っていかれました。
いやー、先ほどの看護師長さんの言葉もうれしかったのと、その前に、ここの病院のこの病棟の看護
師さんは皆さん患者さんの心のケアーもうまく掴んでおられるので申し分は無いし、チームワークの
すばらしところに。(感謝)
|