HSK(遊ぼうよNo.39号) 通巻1963号 2007年1月15日発行
1.表紙
2.講演会<障害者の起業人>聞いてみよう!働く場のつくり方1
3.ピア・カウンセリング集中講座(11月1日~3日)
4.第17回東海北陸車いす市民集会開催しました
5.電車・バスに乗って出掛けよう!ポートラムに乗りました。
6.福祉有償運送の許可がおりました
7.当センターの主な動き/今後の動き
障害者の起業人 聞いてみよう!
-働く場の作り方-①
お話しいただいたのは岐阜県在住の戸田二郎さんです。
戸田さんは、戸田写植の社長さんとして印刷会社を経営して約30年になります。
今日の講演会では、会社を立ち上げたきっかけや、会社を経営する中で感じてこられたこと、起業という観点で仕事をするとはどういう事なのか・・・などについてお話しいただきました。
数回に分けて報告したいと思います。戸田さんは、中学卒業後、近くの印刷会社で働くことになります。
和文タイプや写植をされていたそうです。
戸田さんが会社を立ち上げられたのは20代後半。1人で立ち上げられたそうです。
なぜ、会社を立ち上げたのか…それは、働いていた会社でクビになってしまったからだそうです。円満退職であれば、今まで働いていた会社から仕事をもらうこともできたりするそうですが・・・解雇という形でやめることになったため、(もっと分かりやすくいうとケンカ別れだそうです。)そういうわけにもいかなったけど、『何とかなるさ!』の気持ちでいた戸田さん。
とはいいつつ、会社を立ち上げるといっても設備投資が必要です。
となると、お金も必要です。
そこは戸田さん、働いていた10年あまりのあいだに貯蓄をし、350万円をかけて中古の機材を導入されました。
でもやはり。。。お客さんがいない!! そこは、機材を導入したディーラーさんに何人かお客さんを紹介してもらったそうです。
また、当然営業活動もするわけですが、今の時代のように携帯電話があるわけではありません。携帯電話があれば、外に営業に出ていても仕事の電話を受けることができますよね。
でも、30年ほど前にはそういうわけにもいかず。。。。 『営業に行けば、仕事の電話が受けられない。
でも、営業に行かないと仕事を取ってこれない』 このような感じで大変だったそうです。
30年前の印刷という仕事は、一定のキャリアや技術がないとできなかったいわゆる専門職とされていたこともあり一定のお客さんはついたそうです。そんな中で印刷業界に一大変革が訪れます。ワープロ・パソコンの登場です。
戸田さんは、この傾向を察知した段階でワープロやパソコンにすぐに路線変更したそうです。このことで、写植の仕事がなくなります。
ということは、今までの専門性がなくなってしまい、新たな技術の習得と機材の購入です。「世の中の変化や情報をいち早く取り込むこと」 戸田さんは、お客さんやメーカーさんとの横のつながりの中でキャッチしてきたそうです。
しかし、3年も経てば機械は古くなる。。。 常に借金とのおつきあいだったそうです。 度重なる機材導入に追いつけず、やめていく同業者も多かったそうです。
というのも、この頃は印刷関係のお仕事に就いている、あるいは経営をしていた障害者の方が割と多かったそうです。そういう仲間の障害者の人たちの中でやめていくことが多かったとのこと。
今回は、ここまでです。 続きは次回ということで、よろしくお願いします。「世の中の変化や情報をいち早く取り込むこと」 これは、どこでも同じ事が言えますよね… 先の見通しを立てること… 今はこれが何より難しいなぁ。。。と思いますね。。。
なにせ、法律も数年単位で変わってしまうんですから。現状把握さえままならないのに。それでは、またー続きは次回掲載しますー(トップに戻る↑)
ピア・カウンセリング集中講座開催しました。
2006/11/1-3サンシップとやまにて
今回は、2年ぶりの集中講座の開催となりました。リーダーに、山上昌子さんを迎え充実した講座になりました。山上さん、本当にありがとうございました。
また、2日目の交流会はなぞなぞゲームを行ったのですが、とても盛り上がりました。何人かの方から、感想を戴いているのでお伝えしたいと思います。
「ピアカンの講座は久しぶりに開催されるのだなぁ」と楽しみにしつつも、しばらくの間の検査入院中に期間が過ぎるのではと少し心配でもあった。それでも何とか期日に間に合って退院し、3日間全てに参加できて一安心。 今回のリーダー、山上さんは何年か前にも来られていたときのことを思い出して、再会が楽しみだった。
参加者7名というのはちょっぴり淋しい感じもして私としては「多くの障害者にピアカンを知られて参加者がもう少し多ければにぎやかな講座になったかな」とも思った。しかし、それはそれで全員とセッションを繰り返してできて良かったのかも知れない。
ピアカンとは何も知らなかった私が5年間に数回参加させていただいたおかげで、カウンセラーになっては相手を傾聴することを、クライエントになっては感情の解放を自然にできるようになったのがうれしい。
講座後数日して、ある施設のMちゃんと会った。「今日はピアカンの心で聞くから安心してゆっくり話してね」と声をかけた。「心療内科の先生みたいに聞いてもらえるのだね」と言って話し出したので、「うまく傾聴できたみたいだ」と実感した日だった。(キコ)
11月1~3日のピア・カウンセリング集中講座は今回で2回目の参加でした。前回の参加者とは違い、年配の方が数名おいでました。緊張の薬を飲んでいるせいか、眠気をして困りました。参加者の皆さんに迷惑をおかけしたのではないかと思っています。ゴメンナサイ。
今回は2回目でしたので、ある程度わかっていたと思っていたのですが、いざ、セッションをやってみると戸惑うことが多かったと思います。話そうと思っても、口に出てこないことが多かったと思います。
今回、参加して、レッドキャビンさんの話を聞いていて、すごい考えをお持ちの方だと驚きました。彼と出会って2年近くになりますが、今まであまり話したことはありませんでした。しかし、ピアカンを通じて付き合っていくうちに、やはり、この方は施設から出て地域生活しているだけあって、考え方がしっかりしているし、自分もこのようになりたいと思います。レッドキャビンさん、いろいろなことを教えていただきありがとうございました。
交流会のとき、せっかく楽しい時間だったのに、お腹を壊して残念な思いをし、介助をして下さった方々にお礼を申し上げます。ありがとうございました。
今度は、私の住んでいる地域で、ピア・カウンセリング集中講座が開けたらと思っています。皆さん応援してね。(ぜんちゃん)
今回のピアカンは、3日間だったけどあっという間に終わったような気がする。最初は少し緊張してたけど、だんだんリラックスしてきて、改めて自分自身を見つめなおす事ができたような気がする。
それに、いろんな人と話しができてすごく良かった。いつもは疲れがどっとでるのに、今回はそれほどでもなかった。またこういう機会があれば、積極的に参加していきたいと思ってます。
協力してくれた皆さんありがとうございました。そしてお疲れ様でした。これからもよろしくです。(レッドキャビン)
先日はありがとうございました。ピア・カウンセリングの講座は人に勧められていたのですが、ピアカンとは何か全く知りませんでした。
私にとってもとても有意義な時間でした。
何か自立生活支援センター富山で役立つことがありましたらいつでもお手伝いしたいと思います。気軽にお電話ください。(Nさん)(トップに戻る↑)
第17回 報告 東海・北陸車いす市民交流集会富山集会
10月14日(土)・15日(日)の両日、サンシップとやまにおいて 東海・北陸車いす市民交流集会を開催しました。
これは2年に1回開かれていますが、富山でははじめての開催です。良い天気にめぐまれ、2日間で200名もの人達が県内外から出席してくださいました。1日目は開会式に続いて基調講演、シンポジュウム、そして交流会を開きました。
開会式では、来賓として富山県、富山市、朝日新聞厚生文化事業団、DPI日本会議の皆様から祝辞をいただきました。
基調講演では、「地域生活を楽しむ」と題して、大阪の自立生活夢宙センター代表平下耕三氏がご自身の生い立ちから現在にいたるまでを熱く語られました。
続くシンポジュウムでは、「地域へ行こう」をテーマに、コーディネーターに福祉短期大学助教授の鷹西恒氏、シンポジストに福井の自立生活センター Com-support Project 代表・高畑英樹氏、岐阜の障害者自立センターつっかいぼう副理事長・後藤篤謙氏、富山の施設をでて地域で生活している立場から・竹腰誠氏、富山の施設から地域へ出ようとしている立場から・長沢誠二氏にお話していただきました。
2日目は3ブロックに分け分科会を開きました。
第1分科会では、「バリアフリー:地方の交通のあり方について考える」と題して、発言者に福井・自立センターCom/Support Project代表の高畑英樹氏、愛知・重度障害者の生活をよくする会の平山昌士氏、富山市都市整備部長の根塚俊彦氏を迎え、自立生活支援センター平井誠一の司会でおこないました。
第2分科会では、「就労:自立支援法と労働について考える」と題して、発言者に静岡・社会福祉法人ピロス理事長の青野全宏氏、愛知・AJU自立の家利用者の小島功氏、富山・施設を出て地域生活と就職を実現した立場から寺崎謙三氏、を迎え岐阜・自立センターつっかいぼう理事の戸田二郎氏の司会でおこないました。
第3分科会では、「自立支援法:自立支援法と生活について考える」と題して発言者に大阪・自立生活夢宙センターの平下耕三氏、岐阜・自立センターつっかいぼう副理事長の後藤篤謙氏、三重・自立生活センター津理事松田慎二氏を迎え、愛知・重度障害者の生活を良くする会会長の森美親氏の司会でおこないました。
どのブロックでも、それぞれの立場から有意義なお話しをおおいに語っていただきました。 報告書は、現在作成中です。
その後交流会を開き、皆さん和気藹々と飲み、食べと盛り上がっていらっしゃいました。最後におわら踊りを堪能して幕を閉じました。多くの方々からご協力をいたただき、無事に終了することができました。心から感謝しております。本当にありがとうございました。(トップに戻る↑)
電車・バスに乗って出掛けよう!ということで今日は、7人でポートラムに乗ってきました。
まずは、富山駅へ向かうべく事務所からまいどはやバスに乗ります。今日の運転手さんは、車いすに乗っている人の乗車が初めてだったのか、久しぶりだったのかスロープをしいたり車いすスペースを確保するのに多少時間が掛かっていらっしゃるようでした。
…そして富山駅に到着 まず、駅に着いて最初に目についたのが線路。線路に芝生が植えてありました。今回で4回目の乗車になりましたが初めて見ました。
ヒートアイランド現象を防ぐためなんでしょうか。分かりませんが… そして、ポートラムに乗りました。今回は、どのようなアングルからお伝えしようかいろいろ悩んだのですが、車いすスペースの所についてにします。
前にも少しお伝えしているような気もするのですが、車いすスペースは2カ所。車両は2両編成でそれぞれの車両に運転席があるのですがどちらの車両も運転席の真後ろにあります。手すりと平行にいる場合はご覧の通り車いすは1台のみのスペースですが手すりに対して垂直に位置した場合は何とか車いす2台で並ぶことが可能です。
今回は、東岩瀬駅に下車。町並みをぶらりと歩き、お腹のすいた頃に終点の岩瀬浜駅に到着、そしてお昼ご飯といった計画です。
どこに行くかはさほど考えず、その時に決めようと思いながら歩いていると「展望台」との看板が目に入ります。とりあえず行ってみるってな感じで展望台へと向かいました。
…が、看板の案内からはかなり遠いところにあったので、私はかなり疲れました。
エレベーターはついているのかな…というよりもついていてほしいという願望を持って外観を見ると、入り口にはスロープもあり、外にではありますが車いす対応トイレもあるようです。
…もしかしたらエレベーターもかすかな期待を持って確認しに行きましたが 残念ながらありませんでした。
が、海のすぐそばということで休憩がてらベンチに座り海を眺めました。
貨物用の大きな船もあり、車を積んでいました。日常の中ではあまり見ない光景に皆さん興味津々の様子でした。
そして再び町並みを歩き始めました。
と、目の前にはどら焼きで有名なお店です。これは、どら焼き買うしかないでしょうとばかりに店内へ。
私たちがお店に入ってまもなく怒濤のようにお客さんが押し寄せ、次々にどら焼きを注文されます。
これは早く言わないとなくなってしまう。
『あのぉ~、どら焼き7個』(←3人で買った合計の数ですよ。念のため)…なんとか買えました。これで安心。
終点の岩瀬浜駅前にある岩瀬カナル会館に向けて歩きます。途中、キレイな景色だったので一枚。そして、カナル会館に到着。おひるごはんのじかんです。私たちが入ったのはとあるレストラン。本日のランチというのがあって750円でメインの食べ物、スープ、サラダ、デザートがついてくる。今日は、中華風オムライス。おいしそうでした。
私が頼んだのは、白エビとキャベツのパスタです。おいしかったですよぉ!また食べたいです。お昼も終わり、少しお話しをしてその後はゆっくり帰りました。帰りもまいどはやバスに乗って帰ったのですが、行きの時と同じ運転手さんでした。帰りの時は、すっかり慣れた感じでスロープを出したりして いらっしゃいました。やっぱり、「乗ること」の大切さだったり、言葉とともに行動で伝えていくこと・変えていくことの意味の大きさを実感しました。(トップに戻る↑)
福祉有償運送の許可がおりました |
10月からの道路運送法改正に伴い、富山市は福祉有償運送の運営協議会を幾度か開催してきましたが、9月29日付けで福祉有償運送の許可がおりました。富山市内では4団体が申請をしていました。
これまで、いくつかの団体で富山福祉移動サービスネットワークとしていろんな取り組みを行ってきましたが、その成果が実ってたいへんよかったと思います。
ご協力を頂いた皆様方には感謝申し上げます。今後ともご支援とご協力をよろしくお願いいたします。(トップに戻る↑)
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当センターの主な動き <この間の活動報告>
9月6日(水) 富山福祉移動ネットワーク世話人会出席(サンシップとやま)
9月12日(火) 第5回講師派遣『自立生活体験室説明会』(高志授産ホーム)
9月12日(木) 第2回理事会(りーぶる事務所)
9月15日(金) 自立生活プログラム『電車・バスに乗ってでかけよう!』(富山市岩瀬周辺)
9月16日(土) 富山福祉移動サービスネットワーク運転協力者講習会
~17日(日) (ゆりの木の里)・(富山県自動車学校)
9月19日(火) 第2回福祉有償運送運営協議会出席(富山市役所)
9月19日(火) 相談支援従事者研修受講『現任者研修受講(富山県民会館)
~20日(水) 第6回講師派遣(富山県身体障害者更生相談所)(富山県民会館)
9月23日(土) 講演会『障害者の起業人、聞いてみよう!働く場の作り方』開催(サンシップとやま)
9月27日(水)~28日(木) 自立生活体験室利用(自立生活体験室)
9月27日(水) 障害者施設等就労支援セミナー参加(サンシップとやま)
10月3日(火) 福祉有償運送許可おりる
10月4日(水) 臨時総会(りーぶる事務所)
10月12日(木) 富山圏域就労支援ネットワーク会議出席 (サンシップとやま)
10月13日(金)~23日(金) 自立生活体験室利用(自立生活体験室)
10月14日(土) 第17回東海北陸車いす・市民交流集会富山集会開催
~15日(日)(サンシップとやま)
10月21日(火) 第7回講師派遣(マーシ園)(南砺市井波総合文化センター)
10月25日(水)~27日(金) 自立生活体験室利用(自立生活体験室)
10月29日(日) 第8回講師派遣(富山自主の会)(サンシップとやま)
10月30日(月) 第9回講師派遣(富山運輸支局 交通バリアフリー教室)(小杉社会福祉会館及び小杉駅周辺)
11月1日(水) ピア・カウンセリング集中講座開催 ~3日(金)(サンシップとやま)
11月12日(日) 講演会「人工呼吸器使用者の在宅生活」参加(福井県教育センター)
11月17日(金) 自立支援法意見交換会参加 (富山市役所)
11月21日(火) 第10回講師派遣(星井町五番町小学校6年生)
◆編集後記◆
12月に入り、寒さが一段と厳しいですがいかがお過ごしですか?センターといえば、前回の機関紙発行後から車いす市民集会、上半期の事業報告と来年度の予算・事業計画の提出、ピアカンの集中講座と同時期に色々ありました。さらに、私はノロウイルスに感染し、随分休んだりもしました。皆さんもどうぞお気をつけ下さいね。 もうすぐ今年も終わろうとしていますが、1年をきちんと振り返り、来年の活動につなげていきたいと思います。 それでは、ちょっと早いですが皆様よいお年をお迎え下さい。(ちこ)
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