私たちの仲間でダスキンの障害者リーダー育成海外派遣事業に行ってきて感じたこと、日々の生活の中で感じていることなどを書いてもらいました |
かつてイギリスの首相を務めたウインストン・チャーチル、小説家アガサ・クリスティー、女優オードリ・ヘップバーン、ニュージーランドのラグビープレイヤー、デザイナー、コメディアン・・・。ニュージーランドの保健省の反差別・烙印に対するキャンペーンL i k e M i n d s L i k e M i n e のT V コマーシャルに、世界の有名人達が登場する。 「彼らは、皆精神病の経験を持っていても、精神病によって評価されることはありませんでした。5 人のうち、1 人が常にある程度の精神病に冒されています。彼らが、どれだけ苦しむかは、あなたしだいです。あなたは、人を評価する準備、できていますか? 」 コマーシャルに登場するのは、有名人だけではない。親戚、家族や、友人、仕事場の同僚、地域の人が出てきて、ある人のことを自慢げに話す。そして、その噂の本人が登場して、躁うつ病の診断を受けていると知らされる。「こんにちは。レイチェルです。評価する前に、私のことを知って下さい。」 私が出会った、ニュージーランドの人達は、これらのコマーシャルを聞きながら日々を過ごしてきたのだろうか、ありのままの私を受け入れてくれた。ダスキンの障害者リーダー育成海外派遣事業のサポートを受け、今年に入って1 月から4月までの3 ヶ月間、ニュージーランドに滞在し、私は言葉で言わなくても、分かり合えるような開放感を味わった。日本では残念ながら、精神保健に対する知識がそれ程広まっていないため、病気のことについて打ち明けると、急に態度が変わったり、関係が壊れるということが、今でも日常的に起こっている。私達にはあたたかい人のつながりこそが、欠かせないにも関わらずである。 全世界に向けられている福音「r e c o v e r y リカバリー( 回復) 」は、訪れた所々で盛んに使われていた言葉だった。未だに、精神病は、不治の病であるという誤解があるが、それは、そのように信じれば本当にその通りになってしまうという意味で、当事者もその周りの人も気をつけなくてはならない。本人の努力に加えて、周りにその人を気にかけてくれる人がいたり、体験を分かち合える人がいたり、互いに信頼できる人がいることが、リカバリーを助けることにつながる。世界中を見渡せば、重い精神病の診断を受け、一度は希望を失ったとしても、そこからリカバーし、よりよく生活している人は、数えられないくらいいる。ニュージーランドでも、生きたリカバリーの証人を至る所で見かけた。親としての役割をしっかり果たしている人、仕事をしている人、会社を経営している人、芸術活動をしている人、ドキュメンタリーを作成している人。出会った人は皆、それぞれ役を持って、人生の舞台で輝いていた。彼らにとって、精神病は、他の病気と同じように、人生の経験のひとつであり、その経験を十分に生かして得意な分野で貢献している。 児童虐待、ひきこもり、ニート、リストラ、うつ病、ホームレス、自殺の増加・・・。日本中のメディアは、これらの話題で溢れている。もはや、誰も自分とは無関係とは言えない。人は皆、人の間で生きている。そして誰もが、人のつながりや、その環境を作ることに関わっている。 もっと日本を、生きやすい環境にしませんか?
総持 真子( ペンネーム)
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企画の案内 |
自立生活プログラム バス・電車に乗って出掛けよう 申込必要 定員3名 高岡・七夕祭りを満喫しょう 8月2日水曜日 JRにて ポートラムに乗って岩瀬へGO!! 9月15日金曜日 ポートラム利用して 日頃から、「もっと出掛けたいな」とか「気軽に動けたらいいのに」、「公共交通機関も使ってみたいけど、利用したことな いしな」と思っていませんか? 最近では、バスや電車のバリアフリー化も進んできていて車椅子のまま利用することができるようになってきています。 それなら、出掛けるっきゃない!今年もやります☆電車やバスを利用したことなくたって全然OK!これを機会に気軽に 利用できるようになりませんか?そして、楽しく出掛けてみませんか? この企画は、富山市障害者生活支援事業の一環として行います。 |
座談会
「働きたい、今こう思う」
「働いてみて、今こう思う」 働きたい人、働いている人みんなで 仕事と生活について本音deトーク 7月30日 日曜日 午後1時30分~4時まで サンフォルテ305号室 富山市湊入船町6-7 ※「サンシップ」ではありませんのでお間違えなく!! <<座談会参加者募集中>> 『働きたいと思うけど、不安なことだらけ。』『働いてみたら、いろいろ大変だなぁ…。』 など、それぞれの立場で不安や悩みがあると思います。 もちろん、『働いてよかった!!』と思うこと、『働いたらこんなことがしたい!』という 喜びや希望もありますよね。 そんな皆さんの率直でストレートな思いを語り合いませんか?不安に思っていること、 いま悩んでいることを考え合いませんか? 皆さんのご参加を心からお待ちしています! この企画は、富山市障害者生活支援事業の一環として行います。 |
当センターの主な動き |
5月30日(火) パソコン教室(富山生きる場センター) 移動ネットワーク世話人会出席(サンシップとやま) 5月31日(水) 部落解放に取組む富山県連絡会議総会・記念講演参加 (富山東別院会館) 6月 3日(日) 第2回講師派遣(青山彩光苑) 6月 6日(火) パソコン教室(富山生きる場センター) 6月11日(日) 移動を考えるフォーラム「だっでもいかんまいけ!」開催 (サンフォルテ) 6月12日(月) 小規模作業所説明会出席(富山県民会館) 6月13日(火) 就業体験受け入れ協力(自立生活体験室) ー高志養護学校高等部2年ー 6月14日(水) 就業体験受け入れ協力(富山市内) ー高志養護学校高等部2年ー 6月16日(金) 就業体験受け入れ協力(りーぶる事務所) ー高志養護学校高等部2年ー あいあう会公開講座参加(富山東別院会館) 6月30日(金) 第3回講師派遣「富山県福祉カレッジ」 (サンシップとやま) 7月 8日(土) 自立支援法ミニ学習会(サンフォルテ) 7月29日(日) 就労と生活に関する座談会(サンフォルテ) 〈この間の活動報告〉 10月14日(土) 15日(日) 東海北陸車いす市民交流集会開催 (サンシップとやま) |
編集後記 |
◆梅雨明けが待ち遠しい今日この頃。皆さんいかがお過ごしですか。 6月26日に全国主管課長会議がありましたが、自立支援法における地域生活支援事業は今後国からの資料は出ないとのことで、市町村にいかに要望していくかが鍵になると思います。 これからますます正念場。最近は暑い日も続き、早くも夏バテ気味ですが、ここが踏ん張りどころ。 がんばるしかない!ですね。 (スタッフ一同) |