主催者の方ににコメントを頂きました。
交通バリアフリー教室とは
国土交通省北陸信越運輸局富山運輸支局
中村 幸春さん

 教室には平井さんと浅木さんの名コンビにアドバイザーとしてご出席いただきました。
 この、「交通バリアフリー教室」は、高齢の方や体に障害のある方などが公共交通機関
で移動を円滑に行うには、施設面の整備だけでなく、地域住民の理解や協力が不可欠であ
るとの思いから広報啓発活動として開催しています。教室では車いす・視覚障害・高齢者
の疑似体験及びサポート体験学習を通じて、施設のバリアフリー化の必要性と周りの皆さ
んが協力することの重要性の両面を理解していただきたいと考えています。
 この教室では中学生に学んでもらうのが目的ですが、ここに参加する私どもや市の交通
担当の方や交通事業者の方もいろいろ勉強になっていると思います。私も平井さんや浅木
さんから教わることは多いのですが、その中から特に印象に残った3つのコメントを紹介
させていただきます。
① 会場まで車で送りましょうか?に対し
「まいどはや(注1)のバス停も目の前だし、電車に乗って行きます」
② 魚津のコミュニティバスが車いす昇降機付きになることにふれ
「魚津の人も高岡のイオンまで遊びにいけるのです」 
③ このバスに車いすで2名乗れることについて
「車いすが2台分乗れることは意義のあることです」
 ①については、まいどはやを頻繁に利用することにより運転者に慣れてもらいたいとの
    お話しを聞きました。交通事業者もノンステップバスや電車に乗り込むスロープ板を
    ただ用意すれば良いのでなく、運転者などが実際に経験して慣れることが大事であり
    そうしたことの積み重ねで自ずといろいろ改良や工夫がされていくものと思います。
    万葉線に低床電車「アイトラム」が導入されましたが、いろんな方が利用されるよう
    になることにより、ますます人にやさしい乗り物(システム)になっていくことと思
    います。(残念ながら今は運休していますが)そういう面では、自立生活プログラム
    「電車・バスに乗って出かけよう!」は、交通事業者にとっても良いことだと思いま
    す。勝手な思いかもしれませんが、他の利用客も車いすの方が普通にバスに乗ってい
    て、乗務員が慣れた手つきで丁寧に対応している姿を見ればそのバスに良い印象を持
    つのではないかと思います。
 ②については、障害のあるなしに関わらず、楽しいことや行きたいところは同じで、人
    が多く集まるイオンショッピングセンターなどにに行くことは自然なことだと気づき
    ました。その時にマイカーで行くことが思い浮かびますが、自分で運転出来ない場合
    に、自立した生活を考えると公共交通機関での移動の円滑化が重要ではないかと思い
    ます。
 ③については、単に移動するだけでなく、仲間と楽しく移動したいということかなと勝
    手に解釈しました。魚津市さんが今回、コミュニティバスに車いすが2台乗れる車両
    を導入しました。バスそのものもコミュニティの場であると思いますので、地域の皆
    さんや訪れる方に喜ばれることを期待しています。
   最後になりますが、交通バリアフリー法(注2)という法律で国の役割として、移動円
    滑化のための設備投資に対する支援を行うとともに、広報活動、啓発活動、教育活動
    を通じて国民の理解を深めるよう努めることとなっています。とはいえ福祉の関係に
    ついては素人なので関係者の皆様や当事者の皆様からはちょっと違うよと思われるこ
    ともあるかもしれません。皆様のアドバイスを聞きながら活動して行きたいと考えて
    おりますので、今後ともよろしくお願いいたします。